半眼訥々

3DCGモデリング全般に興味があります。HMDを用いたVRやARのことを訥々と。MMD関連の配布物置き場・進捗報告など。いつか自分で作った3DCG人物モデルと、のんびりてくてく山歩きしてみたいです。

目の位置とキャラクター表現

人体モデルの眼球の初期位置

 自分はこうしていますよ~というカンジなのですが、改めて人体モデリングしながら学ぶことも多いので簡単に記事にまとめてみます。

 人間の眼球はまっすぐ正面をむいているわけではなく、頭蓋骨が丸みをおびているのでそれにそって眼球も嵌まっているとのことで、今回は眼球の初期値はやや「ハの字」に配置しました。今制作しているモデルはセミリアルルックの球体眼球のモデルなのですが、球体眼球ではないディフォルメモデルさんでもこのように初期配置されている方が多いと思います。

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 このような配置にしたときはMMDの目のボーンも同じように真っ直ぐではなくややハの字に配置しないとギリギリまで両目ボーンでY軸回転かけたときに眼球がまぶたからはみだしてしまうことがありました。ボーンの初期位置や長さ・角度を調整することで回避できます。自分はXYZ両軸で白目状態になってもはみ出さないように割と気をつかってPmxEditor上で調整しています。

瞳の位置とキャライメージ

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 こちらは現在制作中の進撃二次創作キャラモデル(ベルトルト)ですが、実は眼球の初期値でだいぶ悩みました。絵を描く場合のキャラメイクとして「若干外斜視(どこを見てるのかわからない)ぐらいのほうがミステリアスに見える」というのがあります。わざと左右対称にしないであえて瞳の位置をずらしちゃうんですね。女性キャラだと色っぽく見えたりします。ただ3DCGモデルの場合「どこまでやっていいのか」という塩梅が難しいので、今回は左右対称で

  • 目が離れ気味
  • 目が近づき気味
  • 瞳が下向き
  • 瞳が上向き

と4パターンでこのように配置したときそのキャラがどう見えるかという点を、自己流ですが説明してみたいと思います。

離れ目 + 瞳下向き

全体的におっとりとして優し気な雰囲気になります。タレ目の女性キャラだと更に効果抜群です。儚げで気弱な…そんなキャラの雰囲気作りにいいと思います。

離れ目 + 瞳上向き

やや三白眼気味(カメラ目線)にすることで、キリッとした意志を感じられる雰囲気になります。口数は少ないけど芯が強い、そういうイメージです。影のあるミステリアスな雰囲気の男性キャラメイクに最適だと思います。

より目 + 瞳下向き

パッと見ファニーな印象になります。元気だけど悪者ではない。強いけど最強ではない、そんな雰囲気です。幼さや子供らしい印象が強くなるのでそういうキャラ向きかと思います。

より目 + 瞳上向き

ハキハキとしていて性格がキツそうなイメージです。もっと三白眼にするとさらにキリッということきかなそうなキャラっぽくなります。活発でケンカ強そうなキャラにいいかと思います。

瞳の位置をほんの少し変えただけで印象は変わる

 今回はセミリアルルックのモデルで説明したのでちょっと変化がわかりづらいかもしれませんが、瞳(眼球)の初期位置でキャラクターの印象や雰囲気はすごく変わります。なんか雰囲気違う…というとき瞳の初期値ほんのちょこっと変えるだけでストンと落ち着くことがありますので、ご参考までに。